少人数で活動する吹奏楽部のメンバーがアンサンブルコンテストに出場するために2017年に作曲。原曲は、クラリネットと２本のトランペットのための作品。7/8拍子を基本とした、少々トリッキーな、しかし軽快な流れのある1楽章、ゆったりとしたコラール風の曲調の中に、感情的な揺らぎを感じる2楽章、軽快で明快、アンコールピース的な爽やかさのある3楽章からなり、作品の音楽的な内容的に決して重いものではないが、極小編成のアンサンブルにもかかわらず、演奏する人、また聞く人に音楽の変化や色彩の変化を十分味わってもらえるような作品を目指した。

編成上、特に音量のバランスに注意が必要になるので、表記の音量記号に対してのそれぞれの演奏上の音量を音楽的・音色的な側面からよく話し合って、調整すると良いでしょう。木管楽器は「良い音色・フレーズ」で、ユーフォニアム奏者も全体的に「クリアな発音」を意識して音量自体は軽めに抑えることで、十分幅広い音楽表現をしつつ、木管楽器とのバランスも保つことができるでしょう。また、舞台でのセッティングや楽器の向き、演奏中に譜面台を利用するなどを行う事で良い効果を生む場合もあります。この作品を通しての、アンサンブルの構築のプロセスを今後の演奏に活かせるようなものにしていただけると幸いです。

Bass Clarinet in B♭

Bassoon (or Euphonium)

Baritone Saxophone in E♭ (*Bassoon or Euphonium)

*...Optional