ネクサス音楽出版では、スコアパート譜セットにおきまして、作曲者・編曲者の理想の編成でパート譜を用意し販売しております。そのため、各団体における不足分のパート譜がある場合、パート譜のコピー（プルト増し）を認めます。ただし不必要なコピーはご遠慮願います。

『日本組曲』は、イギリスの作曲家　グスターヴ・ホルスト(1874-1934)の作曲した、日本民謡の旋律により構成された全６楽章からなるバレエ音楽です。当時ロンドンで活躍していた舞踏家の伊藤道郎氏の依頼により、作曲中であったホルストの代表作『惑星』の作業を一時中断してこの曲が書かれました。ホルスト自身は日本の音楽を全く知らなかったようで、伊藤道郎氏が歌や口笛で日本の旋律を紹介しそれをホルストが採譜したと伝えられています。「ねんねんころりよおころりよ」の歌詞で知られている「江戸子守唄」などが使われているのも大変興味深いです。初演は1919年に作曲者自身の指揮、ニュー・クイーンズ・ホール管弦楽団の演奏で行われました。

日本らしい旋律、日本人がよく耳にする旋律が出てきますが、日本人の感覚とちょっと違った拍子の取り方で書かれている箇所がありますので気をつけながら演奏してください。また《日本組曲》という同名の作品を手がけた作曲家、山田耕筰、伊福部昭、貴志康一、別宮貞雄、平井保喜、J.ラスカ…等の作品も聴き比べてみるのも面白いかもしれません。