8分の6拍子の行進曲です。作曲された時は作者が現役の航空自衛隊音楽隊員だったこともあり、広大な空の広がりと雲の美しさをイメージした明るい行進曲となっています。英題にある『Silver Lining』というのは「逆境の中の希望の光」「明るい見通し」という意味がありますが、『悪いことの後にはいいことがある』という英語のことわざから用いられたとも言われています。
この版は、作曲者自身がフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルに合わせた金管十重奏用にアレンジしたものです。行進曲という事でドラムセットをオプショナルパートとして入れてあるのが、彼の優しさでありひとつの特徴となっています。（渡部哲哉）

大きく2拍子で拍をとりながらも八分音符のビートを裏で感じる事が大切になってきます。第一マーチは軽快かつリズミカルに、所々出てくるアクセントを大事にして演奏してください。第二マーチの途中から若干転調すると共に音量が落ちるので、雰囲気の変化を上手く表現してください。Trioからの旋律は、曲の終わりにかけてリズムを変化させながらエネルギーを増していきます。トロンボーンやテューバなどにテヌートが付いた八分音符はひとつひとつ置いていくようなイメージで、そしてピッコロ・フルート・グロッケンのオブリガートは軽快な演奏をお願いします。曲の構成はシンプルで理解しやすいと思います。演奏者それぞれの自由なイメージで、明るく元気に演奏してください。（和田 信／参考：2012年吹奏楽コンクール課題曲スコア掲載文）

Piccolo Trumpet in B♭

1st Trumpet in B♭

2nd Trumpet in B♭

3rd Trumpet in B♭

Horn in F

1st Trombone

2nd Trombone

3rd Trombone

4th Trombone (Bass Trombone)

Tuba

*Drum Set (Optional)