フランスの作曲家ドビュッシーが作曲した「前奏曲集第１集」の８曲目とされる作品です。ピアノのための小品ですが、作曲においては様々な試みを行い美しく出来上がったこの作品は、ドビュッシーの後期において重要な位置を示しています。曲は叙情的で優しく包み込まれるような旋律とハーモニーが最大の特徴です。他の前奏曲とは違い、終始調性が変わらず進むのもこの曲の特徴とも言えるでしょう。

サクソフォンが持つ柔らかく包み込むような音色で演奏してください。調性が変わらないとはいえ、独特な和音構成を導くために、音量的なバランスには細心の注意をはらうようにしましょう。そして、一定のテンポで進むのではなく、場面でテンポを揺らすなどの工夫をして演奏すると、ドラマチックな内容になると思います。音楽のピークをどこに設けるかで全体の印象が大きく変わりますのでお試しください。心温まる素敵な演奏を期待します。

Soprano Saxophone in B♭

1st Alto Saxophone in E♭

2nd Alto Saxophone in E♭

Tenor Saxophone in B♭

Baritone Saxophone in E♭